2026年3月17日午前、北九州市の大山三冬氏(北九州市環境局カーボンニュートラル推進センター係長)を団長とする代表団は、ハイフォン市外務局と会談を行いました。ハイフォン市側からは、グエン・ティ・タイン・フオン外務局副局長および国際協力課の代表が出席し、代表団を迎えました。
会談では、2024年から2025年にかけてハイフォン市の関係機関と実施してきた農村部廃棄物管理プロジェクトに関する協力内容の継続について意見交換が行われました。ヴィンバオ地区での現地調査を踏まえ、代表団は小規模なコンポスト技術を活用した食品廃棄物処理センターのモデルを試行的に導入する提案を取りまとめました。

会談において意見交換を行う大山美冬氏とグエン・ティ・タイン・フオン氏
これによると、北九州市側は、本モデルの実現可能性を検証するため、北九州市における国際関係地方自治体協議会(CLAIR)に対し、1年間のプロジェクト資金支援を提案する予定です。本プロジェクトは、ヴィンバオ地区の既存埋立地において、約100㎡の規模でコンポストセンターを整備し、1日あたり約1トンの食品廃棄物を処理することを目指しています。提案されている技術は、簡易な通気システムを用いた好気性コンポスト方式であり、処理期間を約9日間に短縮するとともに、臭気の低減および運用効率の向上が期待されます。
本プロジェクトは、現在の顕著な課題の解決を目的としています。すなわち、農村地域における生活ごみの約50%が有機廃棄物(主に食品廃棄物)である一方で、家庭レベルでのコンポスト化が継続的かつ効果的に行われていない現状があります。その結果、多くの廃棄物が埋立処理に依存しており、土地資源の消費や環境への悪影響が懸念されています。
コンポストセンターのモデルを通じて、北九州市側は、ごみの分別収集の促進、循環型経済の強化、さらには地域における持続可能な農業の発展への貢献を期待しています。また、北九州市の代表は、本実証事業が成功した場合、本モデルをハイフォン市の他の農村地域へ展開・拡大していくことへの期待も表明しました。

会合に出席した代表者たち
会合において、ハイフォン市外務局副局長グエン・ティ・タイン・フオン氏は、両者の協力における具体的な進展に対して喜びを表明するとともに、本プロジェクト提案の実用性および実現可能性を高く評価しました。特に、ハイフォン市が農村地域における持続可能な廃棄物管理の推進に注力している現状において、本提案は非常に意義深いものであると述べました。
また、同氏は、実施計画、連携メカニズム、参加主体の明確化に加え、適切な実施場所の調査・選定を行うため、市の関係機関、特にヴィンバオ地区人民委員会との具体的な協議を継続するよう代表団に提案しました。これにより、プロジェクト実施時の効果と実現可能性を確保することが期待されます。ハイフォン市外務局は、プロジェクトの実施過程において関係各機関との調整・支援を行うとともに、双方の企業間連携の促進にも積極的に取り組み、ハイフォン市と北九州市の協力関係をより実質的かつ効果的に発展させていく方針であることを強調しました。
同日午後、代表団はハイフォン市農業・環境局環境管理課とも会合を行い、プロジェクト提案内容について引き続き意見交換および詳細の確認を行いました。この会合において、北九州市側は、ヴィンバオ地区での導入を予定している小規模コンポストセンターモデルについて、より詳細な説明を行いました。

農業・環境局における会合に出席した代表者たち
農業・環境局の代表者は、本提案の実用性を高く評価し、廃棄物の発生源での分別強化および固形廃棄物管理分野における循環型経済の推進という市の方針に合致していると述べました。実際の実施における実現可能性と効果を確保するため、同局は市内における廃棄物管理・処理に関する最新の計画および方針について、代表団に情報提供を行いました。
さらに、プロジェクト実施過程における各関係者の役割、責任および義務を明確にすることの重要性が強調されました。同時に、ヴィンバオ地区人民委員会および地域の埋立地を管理・運営している関係機関との直接的な意見交換を強化し、連携の可能性や参加意欲の度合いを評価するとともに、プロジェクト実施時における地域の実情やニーズを的確に把握する必要があるとされました。